狂酔の人、痛狂は酔わざるを笑い、酷睡は覚者を嘲る。
妄語を離れ、常に言を真実にし、語を諦かにして夢にだも妄語せざれ。
夫れ仏法を学せん法は、かならずまず時をならうべし。
止観の明静なること、前代には未だ聞かず。
大海の水は蚊飲を遮せず。
炎は空に昇り、水は降りざまに流る。菓子の中に酸きあり、甘きあり。これらは皆、法爾の道理なり。
大いなるかな心や。天の高きは極むべからざるなり。しかるに心は天の上に出ず。地の厚きは測るべからざるなり。しかるに心は地の下に出ず。
若し人散乱の心にて、塔廟の中に入りて、一たび南無仏と称えれば、皆すでに仏道を成ず。
悠々たる三界は純ら苦にして安きことなく、擾々たる四生は、ただ患いにして楽しからず。
牟尼の日は久しく隠れて、慈尊の月は未だ照らさず。三災の危きに近づき、五濁の深きに沈む。しかのみならず、風命保ち難く、露体消えやすし。仙丸未だ服せざれば遊魂留め難く、命通未だ得ざれば、死屍何とか定めん。
一事をこととせざれば、一智に達することなし。
根深ければ、枝しげし、源遠ければ、流れながし。
我終に世間と諍はず。何を以っての故に。世智に有と説かば、我も亦有と説き、世智に無と説かば、我も亦無と説く。
物の興廃は必ず人に由る。人の昇沈は定んで道に在り。
真観清浄観 広大智慧観 悲観及び慈観あり。
智者に二あり。一は諸悪を造らず、二は作り已て懺悔す。愚者亦二あり。一は罪を作り、二は覆蔵す。
世間種々の法、すべてみな幻のごとし、もしよくかくのごとく知らば、その心動くことなし。
愛憎に随って浮沈し、貴賎に任せて軽重す。
得がたくして移りやすきは、それ人身なり。発しがたくして忘れやすきは、これ善心なり。
道心の中に衣食あり。衣食の中に道心なし。
また菩薩の身肉手足及び妻子を施して、無上道を求むるを見る。また菩薩の頭目身体を欣楽施与して、仏の智慧を求むるを見る。
風色見難しと雖も、葉を見て方を得ん。心色見えずと雖も、しかも情を見れば知り易し。
第一に、自己こそを適切なところで確たるものとするように。然して、他者を教示するように。賢者は、汚されないもの。
我れ生まれてより以来、口に麁言なく、手に笞罰せず。今より我が同法よ、童子を打たずんば、我がための大恩なり。努めよ、努めよ。