古師、謬あらば、新師、改むべし。
伝教大師最澄(天台宗宗祖。767-822)
我が為に仏を作る勿れ、我が為に経を写す勿れ、我が志を述べよ。
伝教大師最澄(天台宗宗祖。767-822/別当大師光定撰)
智目行足をもって清涼池に到る。
天台大師(中国天台宗開祖。538-597)
狂酔の人、痛狂は酔わざるを笑い、酷睡は覚者を嘲る。
弘法大師空海(真言宗開祖。774-835)
妄語を離れ、常に言を真実にし、語を諦かにして夢にだも妄語せざれ。
夫れ仏法を学せん法は、かならずまず時をならうべし。
日蓮上人(日蓮宗宗祖。1222-1282)
止観の明静なること、前代には未だ聞かず。
大海の水は蚊飲を遮せず。
炎は空に昇り、水は降りざまに流る。菓子の中に酸きあり、甘きあり。これらは皆、法爾の道理なり。
法然上人(浄土宗開祖。1133-1212)
大いなるかな心や。天の高きは極むべからざるなり。しかるに心は天の上に出ず。地の厚きは測るべからざるなり。しかるに心は地の下に出ず。
明庵栄西(臨済宗開祖。1141-1215)
若し人散乱の心にて、塔廟の中に入りて、一たび南無仏と称えれば、皆すでに仏道を成ず。
悠々たる三界は純ら苦にして安きことなく、擾々たる四生は、ただ患いにして楽しからず。
牟尼の日は久しく隠れて、慈尊の月は未だ照らさず。三災の危きに近づき、五濁の深きに沈む。しかのみならず、風命保ち難く、露体消えやすし。仙丸未だ服せざれば遊魂留め難く、命通未だ得ざれば、死屍何とか定めん。
一事をこととせざれば、一智に達することなし。
道元禅師(曹洞宗開祖。1200-1253)
根深ければ、枝しげし、源遠ければ、流れながし。
我終に世間と諍はず。何を以っての故に。世智に有と説かば、我も亦有と説き、世智に無と説かば、我も亦無と説く。
物の興廃は必ず人に由る。人の昇沈は定んで道に在り。
真観清浄観 広大智慧観 悲観及び慈観あり。
智者に二あり。一は諸悪を造らず、二は作り已て懺悔す。愚者亦二あり。一は罪を作り、二は覆蔵す。
世間種々の法、すべてみな幻のごとし、もしよくかくのごとく知らば、その心動くことなし。
愛憎に随って浮沈し、貴賎に任せて軽重す。
得がたくして移りやすきは、それ人身なり。発しがたくして忘れやすきは、これ善心なり。
道心の中に衣食あり。衣食の中に道心なし。
また菩薩の身肉手足及び妻子を施して、無上道を求むるを見る。また菩薩の頭目身体を欣楽施与して、仏の智慧を求むるを見る。